金属加工においては、切削油、研削油、離型剤などの油分が表面に付着し、また、切粉などの不純物が発生するため、これも製品に付着します。表面処理加工であるブラスト加工は、これらの不純物を除去してから適用されることになります。
さらに、ブラスト加工は、金型や各種金属製品向けのコーティングや塗装前の下地処理や精密処理などに主に利用されるため、加工前の表面脱脂洗浄だけでなく、加工後においても下地を作るために脱脂洗浄工程が多々必要になります。
このように脱脂洗浄工程は、ブラスト加工において欠かせない工程となります。脱脂洗浄工程を含めたブラスト加工の工程フローは次のようになります。
ブラスト加工の工程フロー
先に述べたとおり、脱脂洗浄工程はブラスト加工前後に多々必要となります。しかしながら、脱脂洗浄工程は、非常に手間がかかるため、人的にも時間的にもコスト増大に繋がります。また、この脱脂洗浄工程における仕上がり次第で、次工程のブラスト加工、最終工程のコーティングや塗装処理の仕上げ加工精度が良くも悪くもなるため、脱脂洗浄工程は製品品質に大きな影響を与えるファクターでもあります。
さらに、各種ケミカル溶剤を脱脂洗浄工程で使用することは作業環境を悪化させ、人体に対してクリティカルな影響を与えることになります。脱脂洗浄工程で使用されるケミカル溶剤は揮発するからです。
このような問題解決のために、クリーニング剤であるウルティメイトは開発されました。このクリーニング剤は、ブラスト加工時に使用するメディアと一緒に混ぜ込んで使用し、ブラスト加工と同一工程で脱脂洗浄を行います。そのため、本クリーニング剤を使用したブラスト加工は、加工前後の脱脂洗浄工程を不要とし、製品品質はメディアと共に均一に混ぜ込まれることで一定に保たれます。
本剤は、危険性有害性がなく、不燃性の粉末で揮発性のあるケミカル溶剤ではないため、周辺環境へ悪影響を与えることもありません。 クリーニング剤ウルティメイトを使用したブラスト加工の工程フローは次のようになります。
ウルティメイトを使用した場合のブラスト加工工程フロー
ウルティメイトの働きと効果
油性で粘着性のあるブラストメディアは、ウルティメイトを添加すると直ちに脱脂され、洗浄能力が回復します。また、油が付着したワークも、ブラストメディア添加剤で処理すると、再び乾燥したグリスのない状態となります。
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